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【Gサポート日記】中小製造業を取り巻く環境変化への対応

 中小製造業の取引構造は、リーマンショック後の回復期の中で、大局的には大手企業の2次請け、3次請けを中心とした「系列取引」から多数の取引先を持つ「多面的取引」への変化が進んでいます。以前の「系列取引」では、川上から川下まで長期にわたる固定的な取引関係が主流でしたが、更なるコストダウンや品質向上のニーズを背景に、発注元企業の方が発注先を系列外の中小製造業者にも広げていることが変化の原因となっているようです。このような取引構造の変化は、多くの中小製造業者に問題を投げかけています。

 これまで「系列取引」への依存度が高かった企業では「多面的取引」への移行により、競争環境が激しくなることが予想されます。その中で「系列取引」を維持するには、発注元企業に対する影響力(希少性)を高める必要が生じ、設備投資や技術革新が必要となることもあるでしょう。また、技術力を売りに系列外の取引先を確保するための営業力強化が課題となるかもしれません。

 反対に、これまで「系列取引」への依存度が低かった企業では、取引構造の変化はチャンスとなります。自社の強みとする技術が生かせる分野をいかに見つけ出し、応用することがカギとなります。柔軟な開発力と提案力がカギとなるでしょう。

(添嶋真人)

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