【Gサポート日記】ピンチをチャンスに変える力とは
先日、ある企業の社長様のお話に感銘を受けました。
「わが社は、長年の間この地で、自治体から受託する公共サービスを本業としてきました。しかしここ数年、人口の減少、市場の縮小により自治体の予算は削減される一方です。まさに会社はじまって以来のピンチでした。
しかし、ピンチであったからこそ営業力に磨きをかけることができました。また、本業に関連する新規事業を2つも立ち上げることができました。社員の仕事に対する意識も高くなり、結果としてどんな不況にも負けない企業体質ができたと思っています。」
人間万事、塞翁が馬という言葉があります。
この言葉はしばしば次のように解説されています。人間の吉凶・禍福は変転し、予測できないものであるから安易に喜んだり悲しむべきではない、と。しかし、この解説は少し言葉足らずだと思わざるを得ません。確かに人間の吉凶・禍福は、人間の意志とは関係なしに訪れることでしょう。しかし、それらに囚われず普段どおりに過ごし続ければどうなるかは、火を見るよりも明らかです。人間の吉凶・禍福は状況の因果関係からある程度予測できるものであり、そして予測できる未来に対して主体的に適切な手を打つことで、ある程度コントロールできるものであると考えられます。
ピンチをチャンスに変えていく力は、冷静に現状を判断すること、そして決してあきらめずに前を見据え、努力を重ねる姿勢の中に宿ります。前述の企業の社長様が、それを体現されています。
(添嶋真人)
