職業能力開発計画の内容とは
社員の能力開発を進める上で、是非参考にして頂きたいのが「事業内職業能力開発計画」です。広島職業能力開発サービスセンターが発行した作成マニュアルによると、計画には以下の事項を入れることが示されています。
1.経営理念・経営方針に基づく人材育成の基本的方針・目標
経営理念・経営方針を踏まえ、それらを実現していくために「必要な人材像」を明確に
し、従業員をそのような人材へと育成していくための計画の方向を定めます。
2.昇進昇格、人事考課等に関する事項
従業員の配置(事業所・部門・職務への配置)の基本的な考え方を踏まえ、いつ、だれ
が、どのような人事考課を行うかを定めます。
3.職能要件書
職種、階層毎に必要とされる力量(職能要件)を定めます。
明確な等級が定められていない場合は、大まかに一般職、監督職、管理職などの職制で代
用するでも結構です。
4.教育訓練体系図
職種、階層毎に実施する教育訓練(OJT、OFF‐JT、自己啓発など)を定めます。
いわゆる、職種別、階層別研修の計画の基となるものです。
中小企業では、あまりにも複雑、緻密な人事評価制度は活用しにくいでしょう。しかし、社員の能力開発について最低限の基本的な方向性は指示しておく必要があります。その点、前述のマニュアルでは必要な項目をコンパクトにまとめており、使いやすいフォーマットになっています。