中小企業診断士試験について
私事ですが、先週合格発表があり中小企業診断士の二次試験に合格していました。
ここ2~3年は試験勉強もほとんどできておらず来年また1から受け直すつもりでしたのでむしろ意外な感覚ですが、この後の口述試験や実務補習を乗り切り、無事に登録まで漕ぎつけたいと思っています。
この資格を知ったのは学生時代、就職活動が始まる少し前のことでした。当時理系の学生でしたが進路を模索する中、化学の実験より起業や経営に興味を持つようになっていました。そんな時、生協の売店横で偶然手に取ったのが、ある受験校の中小企業診断士資格パンフレットでした。経営コンサルタントという職業があることもはじめて知り、以後この世界に没頭するようになりました。その意味で、この資格との出会いは私の職業人としての進路を決定的に方向づけたと言えます。
そのような訳で入社1年目から試験勉強をはじめましたが、はじめは学習範囲の広さに挫折。5年目を過ぎた頃には毎年科目ごとに難易度が乱高下する一次試験と採点基準の掴みどころのない二次試験に、はたして本当に合格できるのだろうかと自信の全く持てない状況でした。開始以来15年、受験校などにも通いほぼ毎年挑戦しては挫折と自信喪失を繰り返していました。そんな状況でなぜ合格できたのか?運がよかったというのが一番の感想ですが、強いて前向きな勝因を挙げるとすると、途中で止めなかったということに尽きると思います。
コンサルティングの仕事に資格は必要ありません。資格があれば成果があげられるわけでもありません。しかし中小企業診断士の知識体系は経営の「基本と原則」に忠実に、各方面に深化していくための土台を与えてくれました。経営課題への取り組みは深く、探究に終わりはありませんが、学んだ知識体系を基に常に学習し続けることによってお客様と向き合い、価値を創り出していきたいと思います。
(添嶋真人)
